特許電子図書館における図形商標検索

岡田 充浩 2005.2.1


1.はじめに
 商標登録出願前に、他人の同一・類似商標が既に出願/登録されたか否かを検索することは必須の作業です。後から出願/登録される商標は、登録を拒絶されるからです。
 そこで、今回は、特に検索方法が分かり難い“図形商標”の検索について簡単に説明します。

2.検索画面を表示しましょう
 “図形商標”の検索画面は、“特許電子図書館トップページ”>“図形商標検索”にあります。

3.検索条件を入力しましょう
 検索画面の「ウィーン図形分類」並びに「区分」又は「類似群コード」は必須入力項目です。
A)ウィーン図形分類
 検索対象となる“図形商標”は、図形要素と関連付けられた数字に基づいて、大分類(1〜29番),中分類(1〜19番),小分類(1〜26番,更に「正」と「補助」とに分類)の階層構造により分類されており、利用者は、大中小分類の数字を組み合わせた検索式を入力する必要があります。
 例えば「ものを食べている少女」の図形からなる商標を検索する場合、大分類2(内容:人間)&中分類5(内容:子供)&正小分類3(内容:少女)&補助小分類18(内容:飲食している子供)となるので、入力欄には「2.5.3 2.5.18」と入力します。ここで「2.5.3.18」とならないのは、「3」及び「18」は同じ小分類だからです。また組合せ数字間に空白を入れるとAND検索になります(OR検索はありません)。
  また更に複雑な例として彫刻「ロダンの考える人」の図形からなる商標を検索する場合、「2.1.8」(内容:裸の男性)&「2.1.17」(内容:座っている男性)&「22.5.10」(内容:人間を表す彫刻)&「26.4.2」(内容:長方形)&「26.4.14」(内容:人間を包含する四角形)からなる複数の組合せ数字をAND検索として入力します。このようにANDでつなぐ組合せ数字が多いほど、検索対象の特定性が高くなります。
  従って、漏れのない検索を行うには、組合せ数字(検索条件)を減らして検索し、出力された商標を手作業で精査すべきでしょう。
  尚、その他の分類については、検索画面下部の“ウィーン図形分類リスト”を参照下さい。
B)区分または類似群コード
検索対象となる商品・役務の区分又は類似群コードのいずれかを入力します。

4.まとめ
 以上のように、“図形商標”の検索ができます。ご不明な点につきましては、お気軽に河野特許事務所までご連絡下さい。

以 上

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