「AIを制するものが未来を制する」、「データは21世紀の石油」、「モノからコトサービスへ」と言われるように、IoTデバイスによるデータ収集と、収集したデータを活用したAIサービスが今後の企業の成長戦略を語る上で欠かせないものとなっています。
AI技術は画像認識、言語処理、自動運転、ロボット制御、ライフサイエンス、FinTech、e-コマース等、様々な分野で急速に実用化が進んでいますが、これはIoTデバイスの急速な普及、ディープラーニング・深層強化学習技術の急速な進化と、それを支えるCPU及びGPU等のハードウェアの性能向上によりもたらされたものでした。今後もIoTデバイス数の増加が見込まれており、AIを用いたビジネスがより重要になっていくでしょう。
2.AI技術と特許
AI分野において特許出願が多いのは米国です。IBM, Microsoft, Google, Amazonを中心に、2010年~2014年間には1万5千件を超えるAI関連特許出願がなされており、次いで中国が8千件を超えるAI関連特許出願を申請しています。これに対して日本では2千件前後と少なく、残念ながら米国、中国に後れを取っている状況です。特許の登録件数を見ても2016年には、米国は日本の20倍以上もの特許を成立させています。
AI特許を権利化する際には、AIの適用分野を明確にしたうえで、どのような入力と、出力を用いてパラメータチューニングを行うのかを記載することが重要です。例えば医療分野の画像処理にAIを用いるのか、ファイナンスの分野にAIを用いるのか等、分野を絞り込んだ上で入出力パラメータ、学習モデルを記載し、できるだけ権利侵害を特定しやすい特許権を取得するべきです。
また生成した学習モデルを利用したAIソリューション、学習モデルへ入力するデータの前処理、出力後の後処理、UI/UXをも併せて権利化しておくことが肝要です。逆にブラックボックス化され特定しにくいAIアーキテクチャー、内部関数・フィルタについてのアイデアはノウハウとしておけばよいでしょう。
3.AI特許に関するコンサルティング
河野特許事務所では画像処理、言語処理、ロボット制御、ライフサイエンス、e-コマース、FinTech分野におけるAI技術を多数取り扱っており、開発されたAIコア技術はもちろん、当該AI技術により生成された学習モデルを用いたビジネスソリューション、またIoT機器によるデータ取得処理が存在するのであればIoT×AIソリューションを、さらにはUI/UXに関するアイデアをも多面的に保護するよう各種アドバイスを行っています。
具体的には以下のコンサルティングを行っています。
(1)開発者・知的財産部員向けセミナー
AI発明は、他の分野の発明と異なり何が特許発明となるのか、どのような形で権利化すればよいのかが非常に理解しがたいものです。本来権利化すべきAI技術、ソリューションが社内で埋もれてしまっては、競合他社に先を越されてしまいます。
コンサルティング初期段階では、弁理士河野から2時間程度のAI特許セミナーを開発者・知的財産部員向けに行います。このセミナーによりAIで先行する米国企業、日本企業の特許を学び、自社技術でAI技術、ソリューションを特許化するにはどのようにすればよいかのコツをつかんでいただきます。従来の知財体制では出てこなかった新たなAIアイデアが開発者から続々と生まれることを第1目標とします。
(2)AI発明発掘会議
基礎的なAI特許の理解が進んだ段階で、弁理士河野及びAI専門弁理士を交えて発明発掘会議を行います。会議では様々な切り口からAIアイデア、ソリューションの掘り起こし、アドバイスを行います。また会議の終盤ではAIビジネスを強固にカバーするためにどのような形で権利化・クレームするかをビジュアライズします。
(3)AI特許強化コンサル
ある程度AI技術についてアイデアが出るようになった場合、AI特許網の強化を図ることも可能です。AI特許はスピードが重要です。まずは基本コンセプトを早期に出願し、その後、学習モデルの作り込み、アプリの実装が進んだ段階で、再度AI特許を強化します。この実装に伴うアイデアを、優先権を活用して追加し、より強力なAI特許網を構築します。
その他、競合他社のAI特許調査、MAP作成、調査結果に基づくAI特許・情報収集のためのIoT特許網の構築を一つのプロジェクトとしてサポートします。
(4)特許庁面接審査を活用したAI特許の取得
重要な特許については弁理士河野英仁が特許庁での面接審査を行います。面接審査について豊富な経験を有する弁理士河野英仁が特許庁審査官と面接審査を行い、特許査定を目指します。AI技術・AI特許に詳しい弁理士河野英仁は数多くのAI特許審査実務経験を有しており、進歩性の出し方、最新AI技術をベースとした記載要件レベルに関し、依頼者に的確にアドバイスし、審査官との対話を通じて特許査定を目指します。
AI技術の内容、先行技術との相違点、実施可能要件等多岐にわたる問題点を弁理士河野英仁と審査官とがFace to Faceで議論することで、通常の審査よりもリーズナブル・短期間で強力なAI特許を取得することができます。弁理士河野英仁は審査官との対話を非常に重視しています。
(5)実績
ロボット、医療機器、化学、電池、工作機械、バイオ、運輸、計測機器、金融等、様々な分野のクライアントに対しAI特許コンサルティング・社内AI特許セミナーを活発に行い、数多くのAI特許出願を行いAI特許を成立させています。AI特許コンサルティング直後に、開発者から「こんなAIアイデアを考えている」、「○○AI技術について早速権利化したい」、「目からウロコだ。もっと早くAIコンサルを受ければ良かった」等のお言葉をいただいております。
特にIT・ソフトウェア特許出願の経験の少ない企業の開発者から続々とAI/IoT技術の提案書が提出される体制を構築し、多くのAI/IoT特許アイデアを特許出願・権利化につなげている点が高く評価されています。
4.AI技術の進化は続く
Google, Amazon, Microsoft等の米国IT企業はAI+クラウドラウドサービスをコアビジネスとしており、AI技術は今後も進化し続けるでしょう。河野特許事務所ではAI技術の最新動向、AI特許に関する日本、米国、中国、欧州を中心としたAI関連規定・審査基準を分析・追及し、依頼者のAI特許の強化を図って参ります。
5.ご相談窓口
主担当 河野特許事務所 所長弁理士 河野英仁 まで
info@knpt.com
TEL 03-5512-8115(東京)/06-6944-4141(大阪)
河野特許事務所、所長弁理士。立命館大学情報システム学博士前期課程修了、米国フランクリンピアースローセンター知的財産権法修士修了、中国清華大学法学院知的財産夏季セミナー修了、MIT(マサチューセッツ工科大学)コンピュータ科学・AI研究所 AIコース修了 AI, IoT, FinTech,ブロックチェーン特許の他、米国・中国特許の権利化・侵害訴訟を専門としている。著書に「世界のソフトウエア特許」(共著)、「FinTech特許入門」、「AI/IoT特許入門3」がある。 |
研究成果:AI特許書籍
新刊「AI/IoT特許入門3」 著者 弁理士 河野英仁 経済産業調査会 http://www.knpt.com/contents/thesis/book00027/00027.html
研究成果:連載 AI特許紹介 Google, DeepMindを中心としたAIコア技術についてのAI特許をわかりやすく解説します。 http://www.knpt.com/contents/ai/ai.html
研究成果:論文 「AI 技術・ソリューション権利化の勘所 ~特許の書き方も再定義される~」パテント2019年8月号 http://knpt.com/contents/thesis/00035/00035.pdf
セミナー:AI/IoT特許セミナー(経済産業調査会)、日中韓AI関連発明の保護(INPIT 2019年9月)等多数
所属研究グループ:
・IT特許組合 米国先進企業のAI特許研究
・AIPPI「コンピュータ・ソフトウェア関連およびビジネス分野等における保護」に関する研究会委員
・関西特許研究会(KTK)ソフトウエア研究班
・河野特許事務所内AI特許勉強会 毎月最新のAI技術、AI特許、AIに関する法律、審査基準の研究を行い、AI特許チームのレベルアップを図っています。
AI特許弁理士チームのご紹介
所長弁理士河野と共にAIコンサルティングを行います。
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