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中国人に受け入れられる商標とは

~漢字文化と外国商標~

2012.9.1 河野英仁

  中国の街中を歩くと頻繁に目にする「麦当劳」、「肯德」、「星巴克」の商標、これらはどこの企業のブランドでしょうか。それぞれ米国のマクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、スターバックスコーヒーの中国登録商標です。

 どうして英語の表記があるのにわざわざ「漢字」を用いるのか、と思いますが、中国では日本人が想像する以上に漢字社会なのです。日本語は「カタカナ」が存在しますので、外来語がそのままブランドとして浸透します。しかし中国ではカタカナに相当するものが無く、全てが漢字で表現されます。新聞、雑誌、テレビなどのメディアではMcDonaldではなく「麦当劳」と表記され、中国ユーザに広まっていくのです。

 従って、日本企業が中国市場に参入する際は、英語、カタカナ商標に加えて漢字商標も別途作成の上、中国でのブランド展開を図る必要があります。英語、カタカナの商標を中国語表記にするには一般に音訳と意訳の2つがあります。

 音訳は英語の発音を中国語の発音であるピンインを通じて中国語に訳するものです。例えばソニーは「索尼(スオニ)」、ボーイングは「波音(ボーイン)」、キヤノンは「佳能(ジャナン)」と音訳されます。 意訳は英語本来の意味を有する中国語に訳するものです。例えば、マイクロソフトは「微細+軟らかい」を組み合わせた「微軟」、ゼネラルモーターズ(GM)は「通用汽車」となります。またアップルはリンゴを意味する「苹果」となります。

 中国語商標の音訳及び意訳の際には、発音のしやすさ、文字数等を考慮すると共に、ブランドイメージに合っているか、好ましくない漢字が含まれていないか等を総合的に判断する必要があります。さらには、他社が既に登録している商標と抵触しないか否かも調査する必要があります。

◆ 河野特許事務所では、クライアントの日本商標を元に、中国語の発音及び意味合いを考慮し適切な中国語表記商標を提案し、中国での商標権取得を完全なものとします。中国商標出願の際には、お気軽にご相談下さい。

 

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