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中国・韓国に事業展開するときは

~中韓文献 翻訳・検索システム~

2016.2.1 田中 伸次

 外国への事業展開を検討する場合、特許調査を行い、自社製品又はサービスが他社の特許権を侵害するおそれが無いかの検討が必要です。
 では、中国または韓国への事業展開を検討する場合、特許調査はどうすればよいでしょうか。ここでは、日本語で中国・韓国の特許文献を調査することが可能な中韓文献 翻訳・検索システムを紹介します。

1.システムの概要
 システムは、日本国特許庁が2015年1月5日から無料で提供しています。
 文献の蓄積範囲は、2003年以降に公開されたものです。およその蓄積件数は、中国については、特許公開公報480万件、特許登録公報175万件、実用新案登録公報437万件です。韓国については、特許公開公報163万件、特許登録公報116万件、実用新案登録公報7万件、実用新案公開公報17万件です。
 提供時間は平日の8時から22時までです。
URL: http://www.ckgs.jpo.go.jp/

2.検索機能
 システムは、要約、発明の名称、公報全文、国際特許分類などを対象項目として、フリーキーワードで公報が検索可能です。検索機能には、指定したキーワードを含む文献を除外するNOT検索機能、複数のキーワード間の文字数を指定する近傍検索機能も含まれます。また、公報番号を入力して文献を抽出する公報番号索引照会もあります。
 公報全文の日本語訳は、機械翻訳によるもので、用語に不自然なものがあり、文意が取りにくい文章も含まれています。しかし、発明内容を理解するためには、原文に当たるよりも効率的でしょう。

3.システムの活用法
 システムは、中国・韓国の特許文献を日本語で手軽に検索できる便利なツールです。中国・韓国の特許文献調査において、検索方針の検討、検索ヒットする文献数の見積などを行う予備調査には有効でしょう。
 本システムは機械翻訳使用による誤訳のおそれがあるため、詳細調査については、中国知識産権局の専利検索サイト、韓国特許技術情報センターの検索サイトの使用が望ましいでしょう。

■ 外国出願について質問・相談がございましたら、お気軽に河野特許事務所までご連絡ください。

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