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ASEAN商標簡易調査

~ASEAN諸国進出を念頭に置いた商標選択~

2016.11.1 安田 惠

 近年、目覚ましい経済発展を続ける東南アジア各国へ多くの日本企業が進出しており、中小企業による海外への商標出願件数が増加しています(特許行政年次報告書2016年版)。進出国において自社製品の商標権を取得しておくことの重要性が認識されていると言えます。統一ブランド(商標)で東南アジア各国へ事業展開を考える場合、日本で商標権を取得する際に東南アジアで類似商標が登録されていないかを確認する必要があります。商標権は各国で独立して発生する権利であるため、日本で商標権が登録されても、他国で商標権の登録が認められないことがあるためです。場合によっては、商標の変更または使い分けが必要になることもあります。同一または類似の商標が登録されていないかどうかの簡易調査であれば無料で比較的簡単に行うことができます。

1.「asean TM view」
 ASEAN各国※1の商標データを収録した無料のデータベース"asean TM view" ※2 が提供されています。破線で示した検索ボックスに検索ワードを入力し、"Search"ボタンをクリックすると、入力された検索キーワードを含む商標(登録商標及び審査中の商標)がリストアップされます。検索ワードとして、アルファベット、片仮名を用いることができます。また、"Advanced search"ボタンをクリックすると、出願人名、出願国、商品区分等を指定して、より詳細に検索結果を絞り込むこともできます。

asean TM view

2.パリ優先権主張出願
 調査時にASEAN各国で未出願の商標であっても、日本における商標登録出願が公開されると、他国で先取り的に出願されることがあります。ASEAN諸国へ進出する予定がある場合、早急に、できれば日本出願から6ヶ月以内にパリ条約による優先権を主張して出願することをお勧めします。優先権を主張すると、日本の出願日を基準に商標登録の可否が審査されるため、有利です。なお、データベース"Global Brand Database" ※3 を用いれば、中国、台湾、韓国、その他の国の商標も調査することができます。


■ 商標登録出願・早期審査請求については、河野特許事務所までお気軽にご相談ください。

※1 ミャンマーを除く、ASEAN9カ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)
※2 http://www.asean-tmview.org/tmview/welcome.html
※3 http://www.wipo.int/branddb/en/

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