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日本及び中国における意匠出願手続の改正


2024.2.1 弁理士 新井 景親

 2023年6月14日に公布された「不正競争防止法等の一部を改正する法律」により、意匠の新規性喪失の例外規定の適用を受けるための手続(以下、例外手続)が緩和され、2024年1月1日に施行されました。また中国の審査指南(審査基準)が改正され、2024年1月20日に施行されました。以下、日本及び中国における意匠出願手続の主要な改正事項を紹介します。

意匠の新規性喪失の例外規定の適用手続の要件緩和(日本の改正事項) 
従前の手続き                  改正後の手続き

従来の手続き 改正後の手続き

 従前は複数回公知にした場合、公知行為それぞれについて、出願時に例外手続をする必要がありました。改正後は、最初の公知行為について例外手続を行えば、以後の公知行為について例外手続を行う必要はありません

専利審査指南における意匠の改正事項(中国の改正事項)
(1)予備審査
 改正前、意匠出願に対し実体審査は行われていませんでしたが、改正によって、予備審査(事実上の実体審査)が行われます。審査官は出願意匠が従来意匠に対して明らかな相違があるか否かについて審査し、拒絶理由書を発行することができます。
(2)国内優先権の主張
 先の意匠出願、特許出願又は実用新案出願に基づいて、先の出願から6ヶ月以内に国内優先権を主張することができます。これにより、例えば、改良後の意匠への変更、類似意匠の追加、全体意匠から部分意匠へ、または部分意匠から全体意匠へ変更することができます
 先の出願が意匠出願の場合、先の出願は取り下げられたものとみなされますが、先の出願が特許出願又は実用新案出願の場合、先の出願は取り下げられたものとみなされません
 なお先の出願は、分割出願でないこと、外国優先権(パリ優先権)または国内優先権を主張してないこと、権利付与されていないことが必要です。日本から中国に意匠出願する場合、パリ優先権を主張することが多いですが、中国で国内優先権を利用したい場合には、パリ優先権を主張することなく、中国に直接出願することが必要です。
(3)部分意匠
 部分意匠について、手続きの詳細が明示されました。日本と同様に、GUIの部分意匠について、電子機器用GUIとして(実際にGUIを適用する製品を特定せずに)、出願することができます。なお日本と異なり、変化するGUI(動的GUI)について、審査官は動的GUIの変化過程を示す動画ファイルの提出を出願人に要求することができるので、動的GUIについて出願する場合には、動画ファイルを保存しておくことが望ましいです。

◆日本及び中国の意匠出願について質問がある方は、お気軽に河野特許事務所までご連絡ください。

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